Signal Generator
波形発生装置(シグナルジェネレータ)
各種波形を発生する装置です.
図 ファンクションジェネレータ解説図
ファンクションジェネレータは,交流電圧(周波数は0.01Hzから1GHz,波形は正弦波・三角波・方形
波から選択,振幅は負荷によっては10V程度まで)を得ることが
できます.
また,ファンクションジェネレータは交流電圧の電源としても用い
ます.ファンクションジェネレータには,直流安定化電源の様に電
圧を一定に保つ(交流の場合は振幅を保つ)機能はなく,接続した
回路の負荷により振幅が変化するので注意します.
ファンクションジェネレータの初期化
ファンクションジェネレータも,直流安定化電源と同様に使用前に
初期化作業が必要です.
- 電源スイッチ11をOFFにします.
- STARTスイッチ3をOFF(飛び出した状態)にします.
- 出力調整ツマミ7を反時計回りに止まるまで回します..
- 直流成分調整ツマミ8を押し込み,12時の位置に合わせます.
- アッテネータ設定スイッチ5を,0dBに合わせます.
- VCG ONスイッチ2をOFF(飛び出した状態)にします.
- 600オーム出力コネクタ4に出力コードを取り付けます.
- 出力コードのワニ口クリップ(黒)を実験回路の基準電圧として接続し,
ワニ口クリップ(赤)を交流電圧として実験回路に接続します.
- 電源スイッチをONにします.
- STARTスイッチをON(押し込んだ状態)にします.
出力コードの先端はワニ口クリップとなっています.先端が勝手に接触して短絡
する事故が起こりやすいので,注意します.短絡はファンクション
ジェネレータを故障させることになるので注意します.
周波数を調整するには
周波数の調整は,以下の手順で行います.
- 周波数粗調整ダイアル10で,周波数の桁を設定します.
- 周波数微調整ダイアル9で,周波数を設定します.
ダイアルでの設定では正確な周波数を設定できないので,厳密に設定しなけれ
ばならない場合はオシロスコープで確認します.
振幅を調整するには
ファンクションジェネレータは接続された負荷によって振幅が変化するので,
必ず実験回路に接続し,以下の手順で振幅を調整します.
- 実験回路に接続し,電源スイッチ11とSTARTスイッチ3をON(押
し込んだ状態)にします.
- オシロスコープかデジタルマルチメータで振幅を確認しながら,出力調整
ツマミ7をゆっくり時計回りに回して,目的の電圧になったら止め
ます.
波形を変更するには
ファンクションジェネレータは,3種類の波形(正弦波・三角波・方形波)か
ら波形を選択できます.その選択方法は,波形選択スイッチ6で目
的の波形を選択するだけです.
直流成分を設定するには
実験によっては,交流波形に直流成分を加えなければならない場合
があります.直流成分を加える方法は,以下の通りです.
- 実験回路に接続し,電源スイッチ11とSTARTスイッチ3をON(押
し込んだ状態)にします.
- 直流成分調整ツマミ8を12時の位置に合わせた上で,手前に
引き出します.
- 正の直流成分を加える場合は,時計回りに直流成分調整ツマミをゆっくり
回して,目的の直流成分が得られたら止めます.
- 負の直流成分を加える場合は,反時計回りに直流成分調整ツマミをゆっく
り回して,目的の直流成分が得られたら止めます.
装置の誤操作を避けるため,直流成分が必要なくなったら即座に直流成分調整
ツマミを押し込んでおいてください.
出力を非常に小さくするには
実験によっては,非常に小さな交流電圧が必要になる場合があり,以下の手順
で設定します.
実験回路に接続し,電源スイッチ11とSTARTスイッチ3をON(押
し込んだ状態)にします.
アッテネータ設定スイッチ5を0dBから−20dB(必要なら−40d
B)へ変更し,振幅を調整します.
装置の誤操作を避けるため,実験が終わったらすぐにアッテネータ
を0dBに戻してください.
TTLレベル出力(論理回路用出力)にするには
論理回路の実験では,TTLレベル出力が必要になります.TTL
レベル出力にするためには,出力コードをTTLレベル出力コネク
タ1に接続します.TTLレベル出力では,波形選択スイッチの設
定に関わらず方形波になります.
装置の誤操作を避けるため,実験が終わったら出力コードを600
オーム出力コネクタ4に接続し直しておきます.
ファンクションジェネレータの終了方法
初期化と同様に,直流安定化電源装置と同様に終了処理を行います.
- STARTスイッチ3をOFF(飛び出した状態)にします.
- 電源スイッチをOFF11にします.
- 実験回路への配線を除去します.
その他の注意として,出力コードはファンクションジェネレータから外す必要
はありませんが,,ワニ口クリップが互いに触れ合ったり,かみ合
わさった状態で放置しないこと(次の利用者が電源を入れたときに,
ファンクションジェネレータが破損する危険性があります).
2002.04.03.
fmiso@sccs.chukyo-u.ac.jp