ディジタル回路実験
Lab6: ハードウェア記述言語と回路シミュレーション
本実験では,ディジタル回路の動作シミュレーションの基本を学びます.
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回路シミュレーション
回路シミュレーションツールは、実際に回路を作成する前に計算機上で動作を確認するためのCADツールです。
LSIなど、実際に作ってしまってからでは小さ過ぎて修正することのできない回路では、
十分なシミュレーションを行なってから製造する必要があります。
本実験は、ゲート回路の動作を確認するため、回路記述を行ない、論理シミュレータを用いて動作を計算機上で行ないます。
実験に必要なもの
品名 | 規格・型番 | 個数 |
パソコン | FMV-W610 または FLORA270SX または FMV-6500NU6/L | 1台 |
注意
- 本実験では,計算機(パソコン)上で回路シミュレーションを行ないます。
- パソコンは取扱いに注意し、必ず元の状態にして返却すること。
- パソコンの動作がおかしい時は、必ずTAまたは教員に申し出ること。
実験1
ハードウェア記述言語と回路シミュレーションについて、教科書(4章)を読み、
その概念を理解せよ。
- ハードウェア記述言語の内容については詳細な解説はしない。
C言語に近い言語なので、少なくともその概要は理解すること。
- ハードウェア記述言語はプログラムないことに注意せよ。
(プログラムはすでに完成したCPUをどのように動かすか命令を集めたもの)
指定した動作をする回路の設計図(回路図)をコンピュータに理解できる言語で
ハードウェアを表現したものである。
実験2
回路シミュレーションツールの使い方を習得せよ。
- パソコンの電源を入れ、ログインします。
- ログイン名、パスワードは教員から指示を受けたものを使います。
- ModelSimを使った回路シミュレーションの方法を習得します
- ModelSimの使い方を熟読します。主な手順は次のとおりです。
- ModelSimを起動する
- プロジェクトを作る(プロジェクト名を設定する)
- ハードウェア記述言語で書かれたソースファイルを読み込む(読み込ませる順番が重要。テストベンチは最後に読み込ませる)
- コンパイルする(エラーがあったら修正する)
- 信号名一覧を表示する
- 表示させたい波形を設定する
- シミュレーションを実行して波形を表示する
- 波形表示範囲を調整して、必要な波形のみ表示する
- 必要なら、波形のスクリーンショットをとったり、プリンタ等に印刷してシミュレーション結果を記録する。
実験3
基本素子(AND,OR,NAND,NOR,NOT,BUF)の動作をそれぞれ
ハードウェア記述言語(VerilogまたはVHDL)で記述せよ。
- 記述には「メモ帳」を使うか、Silos3の統合環境を使うと良い。
- 教科書を参考にすること。
実験4
実験3で記述した記述の動作を確かめるためのテストベンチをそれぞれ作成し、
回路動作シミュレーションを実行せよ。
シミュレーション結果(波形)はプリンタから印刷するか、
波形ウィンドウのスクリーンショット画像として保存せよ。
実験5
実験3、4で作成したファイルをまとめて読み込み動作を確認する
プロジェクトを作成し、回路シミュレーションを実行せよ。
ただし、ORは3入力ではなく、2入力のORに変更してシミュレーションを行なえ。
入力波形は2つとし、出力は各基本素子ごとに表示されるようにせよ。
シミュレーション結果(波形)はプリンタから印刷するか、
波形ウィンドウのスクリーンショット画像として保存せよ。
参考
- ModelSimシミュレーション用ビデオ(バージョンが多少異なりますが十分参考になります)
- 基本操作(論理シミュレータ「ModelSim」の基本的な操作方法を説明しています)
- VHDL93(VHDL93仕様での「ModelSim」の操作方法を説明しています)
- 表示時間の変更(表示時間の変更方法を説明しています)
- 記述ミスの修正(記述ミスの修正方法を説明しています)
2003.05.27.
2010.07.06.
2011.04.07.
fmiso at sist.chukyo-u.ac.jp